チームJewelのギャグ要素に極振りしてみた。

「第1話「最終回」

 青い空、白い雲。依頼終わりはやっぱり気持ちがいいね!
 たとえ、倉庫から持ってきたオレンの実をあたかもダンジョンから取ってきたように見せたとしてもあの笑顔の前には罪悪感なんて吹っ飛ぶよ。
 オレンの実ぐらい自分で採ってこいよ。なんて考えてはいない。ましてや、倉庫内で傷みかけた実で充分だろ。だなんて口がさけても言えない。
 罪悪感なんて最初からなかったんだ。
 とにかく、傷んだオレンをいい感じに処分できた私は上機嫌で愛しのクォーツ様が待つ愛の巣へ勝利の凱旋を行っている真っ最中なのだ!」
「……」
「待っててください! クォーツ様!」
「ラピス、変なナレーションやめて。いい加減にしないと怒るよ!」
「あら、今からいいところなのに……」

 全く、ギルドから出ていきなり「第1話」とか言い出した時はついに壊れたかと……
 いや、いつものことか。

「なぜか、アウィンにディスられた気がするわ」
「気のせいでしょ。大体、なんで第1話なのに最終回? あと、クォーツ様とかキモい」
「最終回じゃなくて採集回よ」

 なにそれ、ややこしい。

「クォーツ様はアウィンの脳内での呼び名でしょう?」
「あー、そうだっけー。って、んな訳あるかぁ!」
「寝言で言ってたよ?」
「うぇえ!? いや、いやいやいや。ない! 絶対ないからっ!」
「うなされてた」
「どんな夢見てんだ、私ぃぃ!」

 どうしよう。もう、クォーツと面と向かって会える気がしない……

「ファイトっ」
「誰のせいよ、誰の!」
「(冗談なんだけどなぁ)そういえば、オレン関係のツッコミなかったよね?」
「ツッコミできる権利ないかなぁ……って」
「あー、同じこと考えてた、と」
「さすがに、傷んだ実云々はないけどね」
「形の悪いものは渡してたけどね。あの形はなんというか……卑猥?」
「い、いいの! 効果は一緒だから問題ないのっ!」
「ガーネットさんに渡せばよかったのに。絶対喜ぶよ」
「私にセクハラしてくるから却下」
「この形を見て、どう思う?」
「すごく、大き……ってなに言わせんのよ、バカ!」
「なにって、ナn」
「ストォォップ! 言わせるかぁ!」

 こ、こんな道の真ん中で、なな、なんてことを!

「うんまぁ、私も恥ずかしかったけど」

 なら言うなよっ!?

 そして、訪れる沈黙。うわぁ、なにこれめっちゃ辛い。
 二人とも「あー」やら「うー」やら言って会話にならないまま事務所到着。あんな話題しなきゃよかった……

「あ、ほらアウィン。クォーツ様との愛の巣が見えてきたよ!」
「だからそれやめなさいって。……ねぇ、私ほんとに寝言でそんなこといってたの?」
「それじゃ、裏庭行ってくるね」
「返答プリーズ!? ってあれ? なんで裏庭?」

 なんかすることあったっけ? というより、裏庭に何かあったっけ……

「う、ぐおぉぉぉおおっっ!!」

 わわ、何、何!?

「わ、私の『闇に葬りさりし暗黒の左前足(ナイトメアインフォーサー)』が疼き出す!?」
「……。えーと、ラピスさん?」
「くっ、今の私に近付いてはいけません! 闇の眷属にされてしまいます!」
「……」

 私、結構ガチでドン引き中。ちなみにこの子、絶賛黒歴史生成中。
 あと、その眼帯どっから出てきた。

「どこからか私を呼ぶ声が……。でもダメです! そっちは虚無の蔓延(はびこ)る無浄の祭壇が……!」

 …………。あぁ、裏庭か。祭壇て。

「なっ! 左前足が勝手に……! うわぁぁぁああ!」
「ラピスー。とりあえず、お茶の時間までには帰ってきなよー」
「あ、はーい!」

 よし、いいお返事。ラピスがおかしいのは今に始まったことじゃないし、あれでしっかりしてるとこもあるから大丈夫でしょ。
 それに、私にとっての最重要懸念事項は別のこと。神様仏様に祈りながら扉を開ける。

「どうか、クォーツがいませんようにっ……!」






 昨日TRPG出来なかったからお詫びに((え
 ちなみに、続く予定はないです。フラグっぽいことを書きまくってますが、気が向いた時に続けやすいようにってだけですのでf(^^;)
 今のところはほんとに続ける気はありません!……たぶん

P.S
 うう、久しぶりに小説書いたらめっちゃ楽しいじゃないですか。やだー