コメ○ チーム Jewel2話

―海岸―
「ふう…。…ダメ。結局入るふんぎりがつかないよ…でも、なんだったんだろうあの声…」
私は包みを下ろして中のものを出した。一見するとただの石ころに見えるけど表には見たことのない模様がある。この模様の謎を解くことが私の小さな夢だ。
「今日こそと思っていったんだけど…。この宝物を持っていけば勇気もでるかと思ったのに…。ああ、だめだなぁ。わたしってホント臆病者だよね…。なさけないよ…」
ふと、顔をあげると向こうに誰かがいる。
「…あれ?あの人、ぼーっとしてるけど大丈夫かな?」
そこには一匹のヒノアラシが生きていても仕方がないというような顔で座っていた。
―ん?生きていても仕方がない?目の前には沈んでいく夕日にライトアップされて輝いている海、それを見ている炎タイプのポケモン。ま、まさか!
「早まっちゃダメ!」
私は彼に強烈な体当たりを食らわした。彼は夕日をバックに3メートルほどふっ飛んだ。(こう見えて力には自信あるんだから。)
「ちょっとあなた!どこの誰だか知らないけど死ぬなんてこと考えちゃ…きゃっ」
彼はむくりと起き上がると近づいて私の手を握ってきた…ってなにこの人!まさか痴漢?誰か助けて〜!
そのとき彼が私に言った言葉はいまでも鮮明に覚えている。
「あなたはプクリンのギルドに行っていましたね?」